おとうさん

嬉しそうにデジカムをまわすその顔は、
おとうさんの顔だ。

担当ディレクターさんトカってのは、どうしても、
そのアーティストのおとうさんのようなものになってしまう。

民生さんがパフィーのおとうさんになったように。

アタクシは、モノしか作ったことがないから、
アーティストとその作品を作る職場に来て、
とてもカルチャーショックを受ける事となる。

人を相手にした仕事、

それは、
お客さん（FANの子）だったり
アーティストだったり
他社のクリエイターの人だったり

という現場が、どういうものなのか、

モノしか作ったことのない人は、知っておいた方がいいと思った。

知れてよかった。


夜、会社のトイレで、春奈さんに遭遇。
何度か会ったことはあったけど、
きちんと会話したのは初めて。
高校生だからな。アイドルだからな。
いろいろ悩みとか葛藤とかあるんだろうな。
アタクシの「人生論（濃い系）愛について」の話を、もっと聞きたがれる。

お姉さんもそれなりに修羅場くぐってるからな。
ダテに長生きはしてないのよ。9年も、な。

「んじゃ今度、チャットでも、する？」
「したいです〜〜」
「誰が電話料金払ってると思ってるんだ？」

おとうさんに牽制された。わは。
でも、もし、
もやもやした事があったら、
いつでも相談していいんだからね、春奈さん。